アイルランド帰省 2013

2013年7月10日 (水)

アイルランド情報 2013 生活編

さてお次は、生活について。つまり食事とか服なんかです。

まずは料理、食事につにいて。

えー、よくお隣イギリスの料理は拙い! とか聞きます。
じゃあ、そのお隣のアイルランドは……というと、

合わない人には合わない

というのが正直な感想です。

ジャガイモとお肉がベース。そこにバターとオイルがドバーッ!
フィシュ&チップス、アイリッシュシチューなど、名物料理はありますし、美味しいです。
でも、そればっかりだとキツいのも現実。

基本、生野菜とかはあまり食べません。
サラダを注文すれば別ですが、メインの付け合わせにサラダがチョコット。
また、煮物とか、お浸しみたいなのも、あまりありません。
キャベツなんかを煮込んであったり、茹でたグリーンピースがありますが、
日本食のように、彩り良く、食感シャキシャキ、なんて無理です。

また、レストランなど、外食は割高です。
ギネスとかを一緒に頼んだら、20ユーロくらいかかることも。

こういう時、日本って本当に恵まれてるなーと感じます。
だって、定食屋さんは、色んなタイプのお店がたくさんあるし、
一般家庭でも、今日は餃子、明日は焼き魚、週末は焼き肉よー!
というレパートリーがあるでしょ? そういうバリエーションはあまりないように思います。

10日間ほどのアイルランド周遊だと、気にならないかもしれませんが、
長期滞在する場合は、その町のカフェを攻略するのが良いかもしれません。
僕もダブリンでは、いくつかリーズナブルで、美味しい料理を出してくれるカフェを押さえてます。
大体のカフェで今日のスープというメニューがあり、5ユーロちょっとで、
ミネストローネや、野菜ポタージュに、ソーダブレッドがついてきます。
簡単なお昼だとこれで充分。

また、都市部では、中華、イタリアン、ピザ、インドカレーなどの
テイクアウェイ(アイルランではテイクアウトとは言いません)がたくさんあって便利です。
晴れた日とか、公園で食べると楽しいです。

他にも、セントラという半分スーパー、半分コンビニというチェーン店にも、
サブェイのようなサンドイッチを作ってくれるコーナーがあったりして便利ですし、
ダンズテスコ、といったスーパーマーケットにも、同じようなコーナーがあります。
僕は、ダンズのチキンラップロール・スイートチリソース/6ユーロちょっとがお気に入り。
表面を焼いてもらうとパリッとしてギネスと合います。

↓ こちらは、ダブリン市街のお気に入りのカフェのお昼。ラザニアです。
とってもナイスなおじさんがやってて、留学時代お世話になりました。

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あ! それと……こういう食事が多くなるので、便秘になりやすいです。
便秘気味の方は、ビフィズスなどのお腹系サプリを携帯することをおススメします。

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お次は服装について。

1日にの中に四季がある

アイルランドの天気を指してこういうのですが、はっきり言って安定しません。

朝曇ってるなーと思ってたら、昼間快晴! そうかと思ってたら夕方前ににわか雨、
そのあと虹が出たと思ったら、曇り空。そして夜に雨が降ったと思ったら、深夜満月!
そして翌朝、曇ってて……の繰り返し。

まー忙しないことこの上なし。
大西洋からの風をダイレクトに受けているうえ、大きな山が無いので仕方ないんですけどね。

そもそも、緯度としては北海道より上なので、それほど暑くなりません。
夏でも23℃くらい。まぁ、時々30℃いくこともありますが、湿度が低いのでカラッとしてます。
雨も1日降り続くことより、シャワーのようにザっと降っては止むことが多いです。

なので、服装もそれに合わせて、いくのが良いんですが……じゃあ、何を着ろと?

僕の場合ですが、5月から7月の夏の間であれば、Tシャツ、ジーンズ。
でも、夕方冷えたりするので長袖のジャンバー。雨対策でフード付き……が基本です。

こちらの人は、ほとんど傘をささない。
通り雨が多いですし、なにより風が強いことが多いので、下手な傘はすぐダメになります。
なので、フード付きパーカーやウインドブレイカーが重宝します。
スーツ姿のお兄ちゃんも、ジャンバーのフードでやり過ごしてます。

また昼と夜の寒暖の差もあるので、どんなに暑くても、夜まで出かけるのであれば
長袖のシャツを1枚携帯することをお勧めします。


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去年の写真になるのですが、これが7月、真夏の服装です。
下着、長袖シャツ、長袖パーカーの重ね着。
暑けりゃ脱ぐ、寒けりゃ羽織る。この調整が出来る服装がベストです。

えー、じゃあ、荷物が大変! 

というあなたは、現地で調達しましょう。
ぺニーズなど、安価な服飾チェーン店が都市部には多数あり、
品質などは、まぁその程度と割り切れば、20ユーロも出せばフル装備できます。

また、よくセールなどをしていますので、普通の衣料品店でも、
ディーゼルやドルガバのシャツが、60ユーロくらいで買えます。
今年、スライゴで一目惚れして購入したディーゼルの半袖シャツ。
新宿伊勢丹で同じようなモノがあったのでチェックしたら、なんと16,000円でした coldsweats02sign01

あんまり、日本から、あれもこれも! と持ち込んでも、
案外着なかったりすることも多いので、無かったらお土産のつもりというノリで
現地調達するほうが、荷物も少なくて良いと僕は思います。

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とまぁ、今回は、趣向を変えて、情報系でいくつか纏めてみました。
海外に行くと、日本の良さが分かるといいますが、
僕の独断と偏見ですが、海外で不自由するというときは、
たいてい、日本と同じものを求めているからに他なりません。
アイルランドの人たちは、それで良しとしているだけです。
不便さを感じることもあると思いますが、
それさえも、現地の生活だと楽しむほうが良いなぁ、と僕はいつも思っています。

機会があれば、ぜひ、このエメラルドアイルランドを訪れてください。
きっと、印象に残る旅になると思います。

おまけ

食事のところで便秘……と書きましたが、それにかかわらず、
携帯用ウォシュレットを持っていくことを強くおススメします!
有ると無いとでは大違いです。ハンズなどでも安価で売られていますので是非!!

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アイルランド情報 2013 宿泊編

お次は、お宿です。

僕は基本、アイルランドに帰省する際は、BBと言われる
朝食付きの宿、つまりベッド&ブレックファーストを利用します。
1泊が大体50ユーロと考えていればいいと思います。

日本で言う民宿に近い感じで、お子さんが独立して部屋が余ってるのー、
というご夫婦が営んでいる場合が多いです。

たとえばボイルでよく利用するRosdarrig houseを例にとってみます。

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外観は、大体こんな感じの可愛い、いかにもヨーロッパって家が多いです。

お部屋もこんな感じ。

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どのBBでも、ポットと紅茶、インスタントコーヒーが常備されていて、
所によっては、チョコレートやビスケットなんかも備え付けられています。

そして朝は、ダイニングで朝食。

Irishbreakfastfull

これがいわゆる有名なフル・アイリッシュ・ブレックファースト。
厚切りベーコンに、ソーセージ。
グリルトマトに、マッシュルームのバターソテー。目玉焼きにポテトパンケーキ。
そしてブラックプティングとホワイトプティング!

これだけでもお腹いっぱいになりそうですが、
ここに薄切りトーストにソーダブッレッドまでつくというてんこ盛り。

もともとは農家の方が、お昼を食べなくても良いように、1日の栄養と塩分をいっぺんに……
という考えで作られたものらしく、確かにかなり塩味が濃いめ。
でも、塩っぱさとママレードたっぷりのトーストと、熱々のミルクティーが絶妙なんです。
完食すれば、まぁ、昼過ぎまで何も食べなくて済みます。

もちろん、こんなに食べられない! という方もいるので、
大体の宿では、前もって「フルアイリッシュ? それともコンチネンタル?」と訊いてくれます。

また家族ぐるみで経営している大手? のBBだと、メニューがあって選べたり、
ベジタリアン用のメニューもあります
(でも、卵、乳製品は含まれる場合が多く、ビーガンメニューは無い場合が殆ど)。

とまぁ、こんな感じで、大体の方が快適に過ごせると思うのですが、
やはりここは日本と違うので、ちょっと留意しておく点が幾つか。

BBは町中に少ない

もともと部屋が余るような一戸建てなので、そりゃ町中には少ないわけで、
しかも、こういう宿を利用する人は、ドライバーやバイカーが多いので、
国道の途中や、町はずれのほうが見つけやすいです。

もちろん、町中にもありますが、そのぶん割高だったりします。

次に

シャワーが電話ボックス

Photo

はい、こんな感じ。
分かりにくいかもしれませんが、バスルームに、仕切られたスペースがあり、
そこがシャワールームです。独立しているようでしていない。
これが基本だと思っててください。

とても狭いです。タオルで背中ゴシゴシなんてしようものなら、肘がぶつかります。ゴンゴンcoldsweats02

また、シャワーベッドが固定されている場合も多かったり、湯量が少なかったり、
日本のように、いつでも熱いお湯が使いたい放題! とはまいりません。

そもそも、湿度か低いので、汗もそんなにかかないので、
寝る前にザーッと浴びるだけで問題ありませんけどね。

続いて、これが結構厄介なのですが、

突然廃業していたりする

はい、そうなんです。
前述したとおり、BBは、老夫婦が営んでいる場合が多々あり、
お子さんたちが独立したから~という理由だったりするんですが、
しばらくすると、今度は、子供と孫と一緒に住むようになったから~という理由で
BBを辞めちゃうケースがたまにあります。
なので、去年泊まって良かったから! とリピートする際は、事前にご確認を。
また、ホームページがあるからと言っても、油断はできないので、これまた確認を。

田舎のBBなどは、ホームページがない場合も多いので、
Googleなどで、"宿泊したい街 / BB"で検索すると、総合ページなどが出ますので、
それでチェックしてください。電話番号しか記載されてない宿も多いです。

BB以外は? というと、割に大きな村や町だと、ホステルという、
まぁ、素泊まりの宿があったりしますが、バックパッカーや若者などが多く泊まっていて、
ハッキリ言って、うるさくて、ちょっと微妙な所も多いので、大人には不向きです。
僕も留学時代、安ホステルに泊まり、うるさくて一睡もできず、泣いたことがあります。

他にもホテルをとるという手段もあります。
まぁ、ホテルだと日本とそれほど変わらなくて、しっかりバスタブもあって
熱ーい湯船でリラックスできます。
1泊65ユーロと割高ですが、僕は帰省中、1回はホテルを利用します。
やっぱり湯船が恋しいしですからねー。

とまぁ、アイルランドの宿泊事情はこんな感じです。
現地の人(宿のオーナー)と色々交流できるBBは、本当におススメです。

おまけ

旅行中、なにかと洗濯物が溜まったりしますよね。
そんな時どうするか……BBの場合、宿の洗濯機を借りることが出来ることがあります。
オーナー夫人が選択して乾かしてくれることも。
また、町中にはクリーニング屋さんがあって、ウォッシュ&ドライを頼むと、
大体3時間くらいで、洗って乾かしてくれます。予算は大体10ユーロちょっと。
アイルランドの洗濯機は、基本ドラム式の乾燥機一体型なので、
モノによっては縮んだり、色あせしたりしますのでご注意。
まぁ、この国に、ソワレドレスで来る人も少ないでしょうけど coldsweats01

アイルランド情報 2013 交通編

帰省中に書いていた、中間報告などを項目で纏めることにしました。
アイルランド旅行を計画されている方の、少しでも助けになれば幸いです happy01sweat01

 

アイリッシュレール ← アイルランド鉄道

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以前、世界の車窓からでも放映された鉄道で、
首都のダブリンから、西部、南部、そして北アイルランドなんかと繋がっています。
日本の鉄道各社とくらべて、本数も少ないし、行く場所も限られてますが、
とても快適で、事前にネット予約をすれば席も決められますし、また割安です。
車内は綺麗でフリーWi-Fiも完備。雰囲気としては、昔の国鉄って感じです。

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バスエーラン ← アイルランドの高速バス

こちらは白い車体に、赤い犬でお馴染みの、高速バスです。
鉄道で行けない場所はこれでカバー。
アイリッシュレールで主要都市まで行き、そのあとバスエーランで目的地まで……
というのが、基本になるかと思います。

こちらもネットで事前予約できて、その方がお得で、往復だとさらにお得。
ただ、ネットで申込みした場合、その書面をプリントアウトしないと乗せてもらえないので注意!
どうも、運転手さんは、その書類と引き換えにお金を貰ってるようです。


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このほかにも、ダブリン市街を走るダブリンバスというのもあります。

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2階建てバスで、青と黄色のツートン。
ダブリン地区を移動するにはとても便利なのですが、注意する点が幾つか。

前乗り先払いだけど、おつりが出ない!
バス停に時刻表がない場合が多い
時間によっては、2階部分でバカどもが騒いで大変!

特に初手で慌てちゃうのが、おつりが出ないことです。
大体が、1.65ユーロで、どこでも行けちゃうのですが、ピッタリを払わなくてはならない。
運転席の隣に、運賃箱があって、そこに小銭(お札不可)を入れると、
運転手が直接確認してくれるんですが、両替機なんてありません。

じゃあ、2ユーロコインしかなかったらどうするんだ? というと、
運転手が、レシートを出してくれます。それには差額分がプリントされていて、
それを繁華街のオコンネル・ストリートにあるダブリンバスの営業所に持っていくと
おつりが貰えるという仕組み。はっきり言って、面倒くさいです!

ですから、ダブリンバスを利用するときは、小銭を準備しましょう。
パブでギネスを頼んだ時のおつりとかで調節すると良いかも。

このほかにも、主要都市ではタクシーが走っていますが、ちょっと割高。
でも、たとえば2時間後、また迎えに来て! などのお願いも聞いてくれます。
また降りる時に、名刺をくれることが多いので、
感じの良い運転手さんなら、また利用するのもアリ。地元情報なども聞けます。

2013年7月 6日 (土)

アイルランド帰省 2013 総括

いつも変わらなくてこそ、ほんとうの愛だ。
一切を与えられても、一切を拒まれても、変わらなくてこそ。

ゲーテ 詩 四季 より

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突然何事? と思われた方も多いでしょう。
日本に帰国して、2日。さっそく夏バテに苦しんでいるヨシオです。
(でも、食欲は落ちておらず、冷やし中華ウマウマと大喰らいなあたりが……sweat01)

さて、今回のアイルランド帰省でも、とてもたくさんの方との、
まるで誰かに仕組まれてる?! と思ってしまうほどの幸せな出会いがありました。

これはもう、アイルランドに愛されちゃってる?! なんて思えるほど。

でも、だからアイルランドが好き、というのではなくて、
理由がなくても好き、そこに存在してくれていることに感謝! と思っていて、
ゆえに、冒頭のゲーテに意味があるのです。←前振り長ッ

いつもいつも考えていることは、この幸せな巡りあわせを
どうやって、アイルランド、そして皆さんにお返しできるのか。
循環してこその幸福、というのが僕のテーマだから、いつも考えています。

まずは、良い物語をお伝えしよう。これに尽きます。

そして、アイルランドって素敵だなー、行ってみたいなーと思ってもらえるように。

日々精進努力です。

来夏、また僕は夏至の頃に帰省するでしょう。
今回にもまして、西のConnachtへ。
アイルランドの女王と、妖精王の治めるあの地へ。
つたない英語と、きっと今以上に語彙を増やしたゲール語と、
なによりピカピカの気持ちを携えて。

本当に、ありがとう! 愛してるよ!

2013年7月 3日 (水)

アイルランド帰省2013 ちょっと待ってね編

いよいよ最終日になりました、アイルランド帰省2013。
こちらの3日、午後5時過ぎの便で日本に向かいます。

そんな最終日なのにもかかわらず、
ステイ先のセキュリティアラームを誤作動させてしまうあたり、
いかにも僕らしいなぁと思うのですが、総括などは、
帰国してからお送りしたいと思っています。

なにはともあれ、本当に今回も素晴らしい、恵まれた帰省となりました。

まず、じゃあね! ということで。

2013年6月30日 (日)

アイルランド帰省2013 クラハンイー・再訪編

長かった今回の帰省も大詰め、そろそろ日本に戻る頃合いになりました。

というわけで、首都ダブリンに戻る前に、
もう1度、女王の王都であるクラハンイーに立ち寄ることにしました。

終焉の地アスローンから、クラハンイーのあるタルスク村までは、
電車はなく、バスを乗り継がなくてはいけません。

例えて言うなら、中央線と京王線の間にはバスしか走ってなてから、乗り継がなきゃいけない。しかもバスって、まっすぐ走らないから時間かかるなぁ……
すいません、都内近郊にお住まいの方しかわからない例えで sweat01

今回は2つのバスを乗り継ぎ、待ち合わせに1時間、計3時間の移動となりました。
この日は肌寒く、お天気もなんだか微妙だなぁ、と思っていたら、
2回目のバスに乗り込んだら雨が降ってきた! 
いや〜ン! 雨が降ったら、地面が大変なことになるー!

前回もそうでしたが、大抵遺跡というのは、牧場のど真ん中にあり、
牧場には牛や馬や羊の皆さんがいて、遠目からはのどかですが、
地面には、たくさんの彼らの落し物があるのですよ。それが雨に濡れると……キャー!

どうしたものかなぁ、ビジターセンターでお茶だけして、遺跡は明日にしようかなぁ。

そう思っていると、バスはいよいよ女王の領地へ。
すると、なんだか雨足が弱まり、村のバス停に降りる頃にはすっかり止んでいました。

えーっと、まぁ、アイルランドだし、こんなこともあるよねー coldsweats01

とりあえず、センターでお昼をいただき、展示を見てプラプラ。
(といってもとても小さなセンターで、たぶん15分で見終えることができます)

さて、このセンターから遺跡はなんと4キロほど離れていて、
徒歩では厳しく、車でない場合は、タクシーを呼ぶしかありません。

僕も職員さんに頼んでタクシーをと思っていたら、
受付に座っていたデリィが

「それなら10ユーロで、僕がガイドして遺跡に案内するコースがあるけど?」

なんですと?! 去年はそんなコースなかったぞ!!
どうやらセンターと遺跡が遠いし、遺跡が私有地にあるため、
案内板なども立てられない故の改善策のようです。

もちろん、即効お願い。
すると、夏休み中でボランティアをしている地元中学生のサイモンくんも同行することに♪

デリィの説明を聞きながら、いざ、女王の王都へ!

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あー、戻ってきたなぁ。

デリィの説明によると、近年の調査で色々分かったこともあったり、
女王の、興味深い仮説も発表されたそうです。
その資料を後日、メールで送って貰えることに。やったね happy01

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デリィの説明はとてもわかりやすくて、僕もフムフムと聞き入り、
色んな質問をぶつけてみました。
その中で、僕がずっと考えていた、仮説も聞いてもらいましたが、
同じように考える学者もいるとのことで、あー、あながち僕の感覚も間違ってないなぁと、
なんだかホッとしたり、嬉しかったり。

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もちろん、女神モリガンが生まれい出たという遺跡にも連れて行ってもらいました。

やっぱりここは、スライゴ、ボイル、アラン諸島と同じく僕にとってキーになる場所だなぁ。
今年、新たにノックマも加わったけど heart04

その後、ビジターセンターに戻り、展示をもう1度見て、お茶。

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シモンくんも、元気よくレクチャーしてくれました。
そして、茶豆ブラザーズも、復元された女王の玉座(の想像)に座りご満悦。

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『僕達もこれで女王になれるかなぁ〜』

いや、キミたち男の子だし、クマだし。豆ちゃんズだし sweat01

その日の夕方、女王の領地はすっかり雨が止み、美しい青空が広がっていました。

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明けて翌日、昨日はとても有意義な時間を過ごしたなぁ、と思いつつも、
オカリナも吹いていないし、夢だった歌も歌ってないし、さてどうしたものかなぁ、
ロングフォード駅から、ダブリンまでの電車の切符は予約してあるから、
あんまり無茶できないし、バスも本数少ないし……と思案していると、
宿のご主人が、どしたんだい? と言うので、素直に迷ってるんだーと話すと

「なんだ、そんなこと! 俺が連れてってやるよ」

なんという幸せ! 朝ごはんをかき込んで、さっそく宿のご主人の車でGo!

時間はあるから、気がすんだら適当に声をかけてくれな、というご主人に甘えて、
王都のど真ん中で、オカリナと独唱 happy02

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近年の調査でここは、王都には違いないのですが、女王の居城ではなく、
王族が何かしらの儀式を行なっていた神殿のようなものだったとされています。
そして、僕らが考えるような王宮や王都のように、人がたくさん集まって街を作っていたのではなくて、今のアイルランドのように、家族、血族ごとに、方々バラバラに暮らしていて、何か事があったり、祭祀が有るときは、このクラハンイーに集結していたそうです。

あー、もしかしたら、僕は、女王のもっとも遠くに住んでいる1人なのかもなぁ。

なんてこを考えたり。
女王メイヴと、妖精女王マヴの関連や、ノックマの妖精王フィンヴァラのこと。
地上をミレー族(現アイルランド人)に明け渡したダーナ(妖精)たち。

僕の中で一筋に繋がる仮説と、また新しく生まれた、未だ疑問でしか無い閃き。

今回の帰省も、また多くの実りと経験をもたらしてくれました。
これらを日本での生活、繋がりすべてに還元していくのが、僕の仕事。
さぁ、どうやって花咲かじいさんのように、幸せをばら撒こうかな happy02

アイルランドもあと4日。
ダブリンで、ゆっくり旅の振り返りをしたいと思います。

てなわけで、ギネス、ギネス!

2013年6月28日 (金)

アイルランド帰省2013 アスローン編 vol.2

夢の様なセッションが明けて翌日、いよいよ女王終焉の地、リー湖へ向かいます。

このリー湖。雰囲気としては、琵琶湖などと同じく、生活に密着していて、
周りには牧草地が広がっていたり、漁をしている人たちがいたりと、
まさに、アイルランドの湖の代表格です。

それもそのはず、湖の元となるシャノン川は神話の自体から大切にされ、
なんと、女神が姿を変えたものだというのです!

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遠い昔、まだアイルランドがエリンと呼ばれていた頃。
神々は、人と同様にこの地上に暮らしていました。

そこに一人の女神がいました。名前はシャノン。
彼女は、大海の神リールの孫娘でした。
その美しさもさることながら、彼女は大変賢く、好奇心旺盛でした。

ある日のこと、彼女は、決して近づいてはいけないといわれていた、
その身を食べると全知全能になれるという鮭の住む泉へやって来ました。
どうしてその鮭を食べるとすべての知恵が身につくか、というと、
その泉のほとりには、知恵の実とされるイチイが生い茂り、
熟して泉に落ちたその実を鮭が食べるからと言われているからでした。

神々にも、決して食べることを許されていない、その鮭を、
事もあろうに、シャノンは食べてしまったのです。

するとどうしたことでしょう、その途端、泉は湧き上がり、
あっという間にシャノンを飲み込み、大海へと流れてしまったのです。

それからです。その泉から流れた川をシャノンと呼ぶようになったのは……。

ですから、シャノンという名前は、知恵の所有者という意味合いがあり、
今でも彼女が溺れた泉は、シャノン川の源流として、
シャノンの深瓶の名前で、キャバン州に伝わっています。

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似たようなお話は、ニューグレンジ遺跡の近くを流れるボイン川にも伝わっています。
とある学説では、川の神に生贄に捧げられた女性の名前である、とも。

この知恵の鮭。アイルランドでは、割りとポピュラーで、
時々、晩御飯はサーモンだったよー。という、アイリッシュに

「知恵の鮭だった?」

と訊くと、笑って残念だけど違うんだなぁ〜と返してくれます。

兎にも角にも、そういう神代の時代から、たくさんの逸話を持つシャノン川。
その湖の一つで、女王が最後を遂げた。

なんとロマンと旅情を誘うのでしょう! こりゃ行かねばならぬ、と乗り込んだのが、
はい、観光ヴァイキング船。

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ふふふ。観光遊覧船だからって馬鹿にしちゃイケない。
1,000円ちょっとで、リー湖までしっかり連れてってくれる1時間強の船旅。
しかも流暢な生ガイド付き! こりゃ、買いでしょッ happy02

実は、この日お天気はぐずついていて、朝から雨が降ったりしてて、
なんだかなー、と思っていたのですが、船に乗り込んだ途端、晴れ間が!

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あれれ? そうなの?!

まぁ、、1日の中に四季があるといわれるアイルランド。
そういうことも有るでしょう。

てなわけで、出発進行、ヨーソロー!

船長さんのガイドが流れる中、船はリー湖に。
途中、湖畔の牧場から牛が顔を覗かせたり、白鳥の親子がいたり。

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君たち、もしかしてリールの子どもたち?! 
(アイルランド3大悲話の1つ。魔法で白鳥に姿を変えられた王子と王女のお話)

そんなことを夢想している間に、船はリー湖に到着しました。

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今回は時間の関係で足を伸ばせませんでしたが、
この対岸に、女王が最後を遂げた島があると言います。

不意に不思議な感覚に襲われました。

このまま湖に飛び込んでも、きっと苦しくないんだろうなぁ。
そのまま湖底に辿りつけて、そこにはきっと……。

ノックマのフィンヴァラの居城で感じた、あの感覚です。

思わず僕は手すりを握り直しました。

魅入られる、誘われる、魂を奪われる。
きっとそういうことなんでしょう。

日本の昔話と同じく、アイルランドの妖精譚にも、
湖底、海底に広がる妖精郷のお話がたくさんあります。
きっと、このリー湖にも、そんな妖精郷が広がっているに違いありません。
でも、まだ僕は、そこに行くことは出来ない。まだ地上でやることがたくさんあるし、
なにより恩返ししなきゃいけない人がたくさんいる!

僕は、どうにか身を湖に沈めることなく、アスローンの街に戻ることが出来ました。

僕にとって、アイルランドはもう憧れ以上の意味を持って、そこに有るのかもしれません。
時々思うのです。常若の国に旅立つとき、日本にいたとしても、
僕の遺骨は、アイルランドの、ボイルの、女神モリガンの淵と、
クラハンイーのメイヴ女王の王都、ノックナレイの墳墓
そして、ノックマの妖精王フィンヴァラの居城に撒いて欲しいと。

なんだか、しんみりしてしまいましたね。
でも、本当に、そう思うのでした。

明日は、いよいよ、女王の王都跡、クラハンイーに戻ります。

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『ねーねー、お魚、いるの?』

物思いに耽る僕をよそに、湖を覗きこむ黒豆ちゃんでした coldsweats01

アイルランド帰省2013 アスローン編 vol.1

さて、いよいよ今回の帰省も後半に入りました。

やってきたのは、アスローン。
アイルランドを南北に貫く、最長のシャノン川の辺りにある、
ほぼ、アイルランドの中心といえる街です。

川を挟んで発展したこの街は、昔から交通の要所として、とても重要視されてきました。
街自体も、それなりに大きくて、

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素敵な教会があったり、大きなショッピングモールがあったりします。

中でも、街のシンボルといえるのが、

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このアスローン城です。

日本人のイメージする西洋のお城とは少し違い、砦といった雰囲気。
そうなんです、実はこのアスローン城、世界史でも有名なボイン川の戦いでも
重要な拠点として登場するのです。

イギリスの王座を巡り、オランダを味方につけたウイリアム3世と、
アイルランド軍を引き入れたジェームス2世。
旗色の悪かったジェームス2世は、このアスローン城で態勢を立て直そうとしましたが、
結局、籠城することになり、とても凄惨な戦闘が行われたそうです。
ジェームス2世は更に南下、そして遂には敗れ、
イギリス王権はウイリアム3世のものとなった……
とまぁ、こんなふうにパンフレットには書かれています。

あれれ? 妖精郷の吟遊詩人がどうして、そんな街に?

そう、実は、僕がこの街にやってきたのは、そういう血生臭い歴史が目当てではなく、
湖の街のすぐそばにある、リー湖が目的なのです!

南北に流れるシャノン川は、その途中、いくつも湖に姿を変え、また南へ流れてゆきます。
リー湖もその1つで、この時期、多くの太公望やウォータースポーツで賑わうところです。

このリー湖、バイキングなど様々な歴史を持つのですが、
なんと、僕が愛してやまない女王メイヴの終焉の地として登場するのです。

クーリーの牛争いの後、メイヴは度々このリー湖を訪れて沐浴をしていました。
1説には若返りのためとされるこの沐浴を知った、メイヴを親の敵とするファバルに
スリングから放たれたチーズで頭を撃ち抜かれ命を落とした……

なんだが奇妙な最後を遂げた女王ですが、今回の旅の締めくくりにはピッタリかなぁと。

女王とリー湖に関する言い伝えは色々あって、
砦をこの湖の畔に持っていたなどあるのですが、どれが史実と合っているかどうか、
誰もわかりません。もちろん、推測は出るのですが、それはあくまでも仮説。
様々な研究者が、彼女について、色んな論文を出していますが、
吟遊詩人の僕にとって大切なのは、ここにそういう伝説があるってこと。

てなわけで、明日は、リー湖へクルージングだ! 
とアスローン城の中にあるツアーリストインフォメーションで情報を仕入れた後は、
さっそくパブへ繰り出しました。

ここに来るで知らなかったのですが、このアスローン城の裏には、
ギネスブック認定の、アイルランド最古にして1000年前から現代まで続くパブ
『ショーンズ・バー』があるのです。

これは行かねばなりますまい!

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iPhoneのカメラなので、こんな風に写ってますが、
とてもレトロな雰囲気の漂う店内には、

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時代を感じさせる暖炉や、

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当時の壁の1部が残されています。

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そしてこれがギネスブックの認定書。
これによると、このショーンズバーは900年からここで営業しているのだそう。
ひゃ〜、凄いなぁ。
もちろん、その当時からもたくさんパブはあっただろうけど、
それが廃れずずっと続いているってのは本当に世界記録ですよね。

さっそく、ギネスを注文し、アイルランド語で「ありがとう!」というと、
渋〜い店員さんデリィが、笑いながら

「ここはドニゴール(アイルランド語を日常使用している地域)じゃないぜ」

僕も「知ってるよ〜」と。

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これがきっかけで、色々訊かれたので、

日本から来たこと。
アイルランドが大好きで、3年前留学していたこと。
アイルランド妖精譚、神話を語っているってこと。
ここには、女王メイヴの足跡を追ってやってきたこと。

するとデリィは、「あんた、楽器はやるのかい?」と訊いてきたので、
オカリナを少しだけ、と答えると、オカリナ? それは何だ? というので説明するも、
やっぱりわからない様子。オカリナって、欧州では意外とマイナーな楽器なんですよね。

じゃあ、また夜来るときに、持ってくるよ。
と話すと、今夜はトラディショナルミュージックセッションがあるから、
来るなら10時前においで、演奏が始まると混むから、と教えてくれました。

これは良い事を聞いた! と宿に戻り少し休んで、
8時頃、オカリナを手にまたショーンズバーへ。

夕方前の静けさが嘘のような盛況ぶり。
地元の人も、観光客も入り混じってる感じです。

カウンターにいた休憩中のデリィに話しかけて、
今度はこちらが色々訊かせてもらいました。

地元のこと。音楽のこと。
ここで多くのバンドが育ち、有名になったこと。
ここ数十年でアイルランドが様変わりしたこと。
そして、ストーリーテリングのこと。

こういう地元の人とのお話が、僕の語りの滋養になるんだなぁとつくづく思います。

その後、デリィにオカリナを見せると、とても興味津々で、
吹いてよ、と頼まれたので、スローなアイリッシュ民謡を。
すると、とても気に入ってくれて、このパブでのセッショションをライブ録音したCDを頂いてしまいました。ありがとう、デリィ!

そればかりか、今夜のセッションに出てみたらどうだい? と。

ちょ、ちょっとデリィ!!

慌てる僕を横目に、デリィと、もう1人のロビンが笑っていました。

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気がつくと、お店は満席以上で、時間も10時半を周り、セッションが始まりました。

ってか、レベル高い!
3人が、バンジョー、ブズーキー、ギター、バウロンなどを巧みに演奏します。
歌もあり、ジグありの、熱量たっぷりの演奏に、お客もヒートアップ。
もちろん、僕も!

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さすがに、この中では吹けとは言われないだろう、と安心? していると、
デリィが、バンドのリーダーに、僕のことを話し始めました。
(デリィの横の方がリーダーで、歌声が素晴らしい!)

え?! ま、まさか!

結局、日本から来たストーリーテラーとして紹介され、オカリナを吹くことに。
サラッと吹いて終わろうとしたら、バンドメンバーから、繰り返して! と言われ、吹くと、
なんと2番からは、バンドの伴奏付き!
えー! なんてこと?! 
しっかり盛り上げてもらいました。

拍手喝采を受け、自己紹介とオカリナの説明をすると、ギネスが振舞われました。

ふへぇ〜、まさかこんなことになるなんてなぁ、とギネスを飲みながら、
彼らの素晴らしい演奏に耳を傾けていると、
他に吹ける曲有るか? と訊かれ、また吹くことに!

先ほどと同じように、1番はソロで、2番からは伴奏付きで吹かせてもらいました。

もうここまで来たら僕だって! とインヴォルグの時に
広奈ちゃん、なおさんに演奏してもらった「Rising of the Moon」をリクエスト。
もちろん、素晴らしい歌と演奏を披露してくれました。

あ゛ー、なんて幸せなんだ! 好きだぜ、アイルランド!
そう思いながら、後ろ髪を引かれながら、僕はパブを後にしました。

だって、二日酔い、寝不足で、女王終焉の地には行けないですよね。

明日は、リー湖へ向かいます。


2013年6月26日 (水)

アイルランド帰省2013 チュアム編 vol.2

さぁ、今日はいよいよ、ノックマに登ります。

ノックマはチュアム郊外にあって、歩いて行くのにはだいぶ遠く、
もちろん、この街にレンタカー屋さんは見当たらず……
というわけで、ホテルのレセプションでタクシーを呼んでもらうことに。

受付のお姉ちゃんに、ノックマに登りたいんだ、というと、
不思議な顔をされたから、アイルランドの妖精譚を調べてて、語り部なんですよ、 
というと、急に顔がほころんで「あそこはとってもラブリーよね!」と。
地元の人に愛されてる場所なんだね。
(ラブリーとは愛英圏でよく使われる褒め言葉で『素敵』などの意。男女共に使用)

時間になって、さっそくタクシーに乗り込み、Lets Go!

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平たく見えますが、丘としてはかなり大きいですね。
運転手のおじさん曰く、登って下ってで、だいたい4キロ、2時間くらいとのこと。

話し好きのおじさん(といっても僕より若いかも、見た目がね)で、
色々説明してくれたんですが、ノックマとはアイルランド語で『女王メイヴの山』の意味らしい。

なんですと?! やっぱり予期したり、してなかったけど、女王に導かれてるなぁ。

登山口? で降ろしてもらい、いざノックマの丘へ!

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はじめはこんな牧歌的な道が続きます。

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途中には、この辺りを支配していたイギリス貴族の城跡があったりします。

でも、丘に入ると、とたんに雰囲気が変わります。


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魔女や妖精が不意に姿を見せそうな丘です。
昔、アイルランドはオークなどが茂る深い森で覆われていたそうです。

それを人が生きてゆくために開拓し、今のような田園風景が広がった……。
女王の時代には、こんな森がいたるところに緑の両手を広げていたんでしょう。

丘には螺旋を描くように道が付けられていて、
どう行っても必ず、女王の墳墓、そして妖精王の居城に辿り着けるようになっていました。

とはいえ、時々、農家の方がつけた道があって、こっでいいのかなーと迷うことも。
不思議なことに ?? と思っていると、必ず地元の人が現れて道を教えてくれます。

そして小1時間ほど森を登ると……

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女王の墳墓、妖精王の居城に続く入口です。

失礼のないように、オカリナを吹いて、入場の許しを請います。

さぁ、いよいよ妖精たちの領域に。

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茂みをくぐり、有史以前に妖精(先住民族)たちが作った石垣を超え、現れたのがここ。

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ここが妖精王の居城にして、女王の墳墓であるノックマの遺跡。
コノハト(アイルランド西部)を、ぐるりと見渡せる丘です。

僕はここで改めて、オカリナと、歌を歌いました。
すると、なぜか下から爽やかな風が吹き上げてくるのです。
地元の古老曰く、優しい風は良い妖精たちが隊列をなして行時に吹き、
背筋が震えるような風は悪い妖精が……と言います。

とてもとても不思議な感覚でした。
いつまでもここに居たい、いや居られると思えるのです。

雨が降ったらどうする? ご飯は? 寝るところは? 

なんて不安がどうでも良くなるんです。
もしここで腰を下ろしたり、大の字になったら、2度と立ち上がれないのではないか。
そんな気持ちです。

ここで感じたこと、垣間見えたこと、聞こえたことは、今は僕の胸だけに仕舞っておきます。
エリンと妖精王と僕との秘密です。

気がつくと、時間が随分経っていました。
来夏、必ずまた来ると妖精王と約束し、僕は丘を降りました。
ここは、確かに女王と関係あると思いますが、
それ以上に妖精王フィンヴァラの領域に他なりません。

彼は、地下に潜ったダーナ神族の中で、
唯一地上に残る事を選んだコノハトの妖精たちの王。
豊かさと、強さと、そして死を司り、時に人間の美女を妖精郷へ誘う漆黒の王。

麓に下りた時、可愛い犬を3匹も連れた女性と出会いました。
彼女はこの辺りに住んでいるメアリ。

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彼女に色々とこの丘について聞くことが出来ました。
そして、彼女が経験した、不思議なことも。

来夏、僕はまたここに来るでしょう。
女王の王都と墳墓、そしてイニシュマーンも同じように。
それが、僕と妖精王との約束。

明日は、いよいよ、女王が最後を遂げたリー湖のあるアスローンに向かいます。







 




アイルランド帰省2013 チュアム編 vol.1

火祭りが開けて翌日、朝8時の船で、アイルランド本島へ。
凪の海をゆく静けさに引き換え、サマースクールの中学生?のうるさいこと。
まぁ、酔っぱらいも若者も、どこの国も変わらないですな。

次の目的地、チュアム行きのバスまで時間がかなりあったので、フリーWi-Fiが使えるカフェやら、お土産物屋さんを素見し時間を潰し、気になっていたハープも試奏させてもらいました。
うーん、ちょっと日本に持ち帰るのは厳しいかなぁ。
しかも修理となったら多分……後ろ髪を引かれながらお店を後にしました。
まだ午前中でしたが、ハープ弾きのバスカー(路上パフォーマンス)が。

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お昼ごろ、ショッピングモールのカフェでチキンサンドを頂きました。

と、そこで明らかに日本人と思しきおば様がお一人でスープとパンを召し上がっている。
海外に出ると、特に、東洋人の区別が付くようになるのだけれど、彼女は確実に日本人! だって、地球の歩き(迷い)方を読んでるんだもの!

思わず「日本からいらっしゃったんですか〜」と声をかけさせて頂きました。

Yさんは福岡からお1人で来られたそうで、お隣のイニシュモアから戻られたそう。
僕も隣の島にいたんですよー、Bonfireとか参加されましたか〜?

久しぶりに日本語でおしゃべり。
Yさんの旅行は、計画は旦那さんで、実行が奥様であるYさんという共同作業。
アイルランドは初めてとのことでしたが、とても気に入ったそうで、僕も嬉しい限り!
僕より先の便で、ダブリンに向かう彼女から、色々と質問されたので、
僕なりのおすすめコースを幾つか提案させて頂きました。

うーん、こういう出会も、1人旅の醍醐味ですよね。

さて、時間が来たので、バスに乗ってゴールウェイ東部の街、チュアムへ。

どうしてここを訪れることにしたのかというと、ここには妖精の居城があるからなのです! 
僕のアイルランドの友人であるKさんから、3年前の留学中、このチュムチ郊外に、
妖精王フィンヴァラの居城とされる『ノックマ』という丘がある、と聞いていたのですが、
どうにも予定が合わなかったり、時間がなかったりと、留学中はもとより、
去年の帰省でも訪れることはかなわなかったのです。

そして、今回は、予定を調整して、訪れることに!

決めたあと、色々調べていると、このノックマ、なんと妖精王の王都であると同時に、
なんと、女王の墳墓(の1つと言われている)でもあるというのです!
これけは行かねば!!

チュアムはゴールウェイからバスで30分強。
プロテスタント、カソリック両方の大聖堂がある街としては、世界最小だそうです。

早めに街についたので、ホテルに荷持をおいて、街をぶらぶら。

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街の中心スクエアには可愛い時計塔がありました。

そして、街外れには、とても綺麗な小川が。
カワセミなどの野鳥が住んでいるようで、看板が出てました。

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思わずオカリナを吹きたくなる雰囲気です。

さて、このチュアムという街なのですが、実は街の外周? に多くのジプシーや
トラベラーと呼ばれる移動生活者が住んでいることでも有名で、
街の雰囲気が、ちょっと今までとは違います。

なんて言うんでしょうね、アイリッシュの住んでいるところと、
そうではない人たちの区画がわりははっきり分かれているというか……。

治安が悪いとか、そういうのではないんですが、
あまり人気のない所を遅い時間に歩かないほうがいいのかなーと感じました。

不意にその時、ゴールウェイで出会ったYさんが、

「私は飲めないし、夜は全く出歩かなかったのよね」

と言っていたのが思い出されました。

そういや、女王の王宮跡で出会った農家の方も、ジプシーにはスリを、
トラベラーは喧嘩っ早いから注意しなよ〜と言われてたっけ。

うん。こういう時は直感に従ったほうがいいね。
というわけで、その夜は、ホテルで地元のテレビを見ながら、
久しぶりのバスタブでお湯に浸かってゆっくりしました。

え? 飲まなかったのかって? うふふ。
ホテルの1階がパブだから出歩かなくても美味しいギネスが飲めるんだもんね!

さて、明日はいよいよ、ノックマに参ります。